情報公開:市町村における地方バス向けの各種財政措置の活用状況に関するアンケート調査

論説
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当グループメンバーである山本卓登(東京大学大学院)何玏(芝浦工業大学大学院)が実施した「市町村における地方バス向けの各種財政措置の活用状況に関するアンケート調査」の質問票を公表します。

地域公共交通に関する財政措置が特別交付税や包括補助金も含めて、各市町村にどのように認識・活用されているのかを明らかにし、そうした認識・活用が関連支出額に与える影響を検証するため、市町村の担当課へのアンケート調査を実施しました。無作為に抽出した300の市町村の地域公共交通の担当課にアンケートを郵送し、郵送またはメール回答の形式で回答を受け付けました。発送は2023年4月上旬に行い、当初締め切りを4月末に設定していましたが、メールや電話等で協力を要請し、その後も回答を受け付けました。156市町村から回答があり、回収率は52%です。回答状況に地域的偏りは見られていません。ただし、一部の質問項目に対して回答していない、あるいは明確に回答を断る市町村がありました。

主な質問項目は
・自動車を用いた地域公共交通政策に関する歳出額について
・自動車を用いた地域公共交通政策に関する国・都道府県の財政措置の活用状況について
・地域公共交通確保維持改善事業補助金に関する申請意向について
・地方バスに関する特別交付税措置の金額について
・地方バスに関する特別交付税措置の自治体内での扱いについて
・地方バスに関する特別交付税措置が2020年度に変更されたことについて
です。なお、アンケートの作成に際して、事前に複数の市町村に対して聞取り調査を実施し、アンケート内容の質の向上に努めました。このアンケートで得られたデータに、人口・面積・財政状況などの基礎的な自治体データを組み合わせて、計量的な分析を行いました。

研究成果については、2023年度日本交通学会研究報告会にて口頭発表を行った後、『交通学研究』誌に査読付き学術論文として公刊しました。
(山本卓登・何 玏 2024.市町村における地域公共交通政策の財源認識と運用の実態:市町村アンケートを基に.交通学研究 67: 69-76.)

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